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ワインと日本酒の有資格者がオススメする名所と美食の旅。イエメシ(おうちごはん)とワインのペアリングも。

イエメシ・マリアージュ#009 自家挽きヘラこねハンバーグ温玉添え

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tralco.hatenablog.com

 

1 本日のメニュー

本日のイエメシ・マリアージュは、豚コマをフードプロセッサーでひき肉にして、ヘラでこねたハンバーグに、カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニョンを合わせてみたいと思います。

自宅でハンバーグを作るとき、普通は、ひき肉を買ってきて手でこねるというプロセスを通ると思います。

私は、ここで、次の2つの問題点を感じていました。

① 手が脂ギッシュ。

② 肉を食べているという実感がない。

今回は、この2つを解決して、美味しい自家製ハンバーグライフを実現してみようと思います。 

天自家挽きヘラこねハンバーグ温玉添え、完成です!

天自家挽きヘラこねハンバーグ温玉添え、完成です!

2 では、作っていきましょう!

(1) 材料

① ハンバーグ

・豚コマ(今回はスーパーで売っていた100g88円のもの。)

・玉ねぎ(焦がし玉ねぎを入れる人もいます。)

・ニンニク(みじんにしたり、すりおろしたり。なくてもいいです。)

・パン粉

・卵(肉汁を閉じ込める効果があります。海外でかためのハンバーグが多いのは、あまり卵が使われていないためです。)

・牛乳(私は入れません。玉ねぎの水分で十分と思っています。)

・カマルグの塩

・黒コショウ 

ナツメグ

② ソース

・ハンバーグが焼きあがった後のフライパンに残った肉汁

・キノコ(今回はシイタケをさいころ状に切りました。)

・ケチャップ 

ウスターソース 

・赤ワイン

③ 温泉卵

・卵

 

(2) 調理(ハンバーグ)

① 焦がし玉ねぎを入れる場合は、事前に作っておき、冷やしておく

② 豚コマをフードプロセッサーでひき肉にする(細かさはお好み。)。

③ ひき肉をボウルにいれ、粘りが出るまでヘラで混ぜる。

④ とき卵を入れ、混ぜ合わせる(肉と一体化させるため、他の具材より先に入れます。)。

⑤ 他の具材を入れ、混ぜ合わせる。

⑥ ボウルの中で、ヘラで成型する(プロは、この後冷蔵庫で1時間程度寝かせるようですが、ご家庭では省略してよいでしょう。)。

⑦ フタつきのフライパンで、中火より少し弱めで、5分程度焼く(表面に少し焦げ目をつけ(メイラード反応)、うまみを増します。)。

⑧ ひっくり返して、火を少し弱くして3分程度焼く。

 

(3) ソース

① 肉汁の残ったフライパンキノコを入れて、少し焦げ目がつくまで炒める。

② ケチャップ、ウスターソースを入れ、混ぜ合わせる。

③ 最後に赤ワインを少々入れて、アルコールを飛ばす。

 

(4) 温泉卵

① 鍋に、卵が完全に沈む程度の量の水をいれて、沸騰させる。

② 鍋を火からおろす。

③ 沸騰した水の5分の1の量の常温の水を鍋に入れ、卵を入れる。

④ フタをして12分放置

 

3 どんなワインを合わせる?

今回は、クロ・デュ・ヴァル・カベルネ・ソーヴィニヨン2016(Clos du Val Cabernet Sauvignon 2016)を合わせてみようと思います。

このワインには、ワイン業界ではちょっと有名な話があります。

1976年に開催されたブラインド・テイスティング対決で、ボルドー格付け1級シャトーを抑えて1位になったワインが、このクロ・デュ・ヴァルです。

当時のワイン業界に衝撃を与えたこの歴史的な事件は、のちに「パリスの審判」と呼ばれるようになりました。

2006年に開かれた「パリスの審判」30周年を記念するメモリアルマッチにおいても、クロ・デュ・ヴァルは5位になっています。

これらの歴史は、クロ・デュ・ヴァルの品質の高さを証明するものとなっています。

 

さて、今回のワインは、カベルネ・ソーヴィニョンで作られたワインなので、タンニンの強さは覚悟しましたが、5年たった時点で、タンニンはよく溶け込んでいていました。

また、カリフォルニアワインの特徴としてよく言われるタル由来の「リッチさ」も、フランスのワインを凌ぐだけあって、控えめです。

香りはのほか、黒コショウのようなスパイシーなニュアンスがあります。

味わいは、ブラックベリーなどの黒系果実、熟したプラムなどの濃厚な果実味がしっかりと感じられます。

ハンバーグにいれたコショウナツメグが、ワインのスパイシーな香りと結びつき、ワインの果実味が、ハンバーグのソースに複雑さを加えます。

 

いかがですか?

自家挽きで肉々しさを感じるハンバーグを、手を使わずにお手軽に作れて、しかも美味しいワインと合わせられるなんて、イエメシがより楽しくなりますね。

 

ソムリエ協会の試験を受験される方は、アカデミー・デュ・ヴァンのワインショップ「 カーヴ・ド・ラ・マドレーヌ」でワインを探すのもお勧めです。

 

今日も、ごちそうさまでした。

 

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