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1 本日のメニュー
本日のイエメシ・マリアージュは、ポテトをミートソースで煮込んでラザニア風にしたものに、イタリアの銘酒バローロを合わせてみたいと思います。
ラザニアを作るとなると、必ずと言っていいほど、オーブンを使う作り方が出てくると思います。
しかし、オーブンを使うとなると、なかなか長い調理時間が必要で、材料があるのに作れない、ということがよくあると思います。
今回は、丸底の鍋(中華鍋など)で、簡単で早い、ラザニア風のお料理を作ってみました。
2 では、作っていきましょう!
(1) 材料
・豚コマ(今回は100g88円のもの。もっと高いお肉でも、牛肉でももちろんOK。)
・ジャガイモ ・玉ねぎ ・ニンジン ・ ニンニク ・オリーブオイル
・カマルグの塩 ・黒コショウ ・ナツメグ
・赤ワイン ・ケチャップ ・ウスターソース ・とろけるチーズ
(2) 調理
① 豚コマをフードプロセッサーでひき肉にする。
② 丸底の鍋にオリーブオイルを敷き、ひき肉を炒める(ジャージャーからパチパチという焚火の音がするまで炒めます。肉の臭みを抜くためです。麻婆豆腐の炸醤(ザージャン)と同じ要領。)。
③ 塩、黒コショウ、ナツメグを加えて、さらに炒め、全体的に味をなじませる。
④ 肉をボウルに移す。
⑤ 玉ねぎ、ニンジンはみじん切りにしてバットで待機。
⑥ ジャガイモはスライスし、600Wで4分チンする。
⑦ ひき肉を下した鍋に、オリーブオイルを敷き、すりおろしたニンニクを投入。
⑧ 弱火でニンニクの香りを出す。
⑨ 玉ねぎ、ニンジンを投入して、玉ねぎに色がつくまで炒める。
⑩ ボウルに移しておいた肉を投入して、野菜と一体になるまで炒める。
⑪ 赤ワインを少し入れて、炒めながらアルコールを飛ばす。
⑫ 火を止めて、ローリエ、コンソメスープ、ケチャップ、ウスターソースを入れて、少し煮込む。
⑬ チンしておいたジャガイモを投入し、よく混ぜ合わせて、その上にとろけるチーズをかける。
⑭ チーズがとけるまで弱火で煮込む。
⑮ 塩コショウで味を調えて、できあがり。
3 どんなお酒を合わせる?
今回は、テヌータ・リッルミナータ・テバヴィオ・バローロ2007(Tenuta L'Illuminata Tebavio Barolo )2007を合わせてみようと思います。
イタリアの有名なワインの1つ、バローロ。ラザニア風の料理に合わないわけがありません。
品種は、ネッビオーロ。濃い赤ワインになる品種です。
カベルネ・ソーヴィニョンと間違えやすいともいわれますが、私は、カベルネは青っぽい野菜の香りと強い黒系果実を感じ、対して、ネッビオーロは、バラや赤い果実の香りを良く感じると思っています。
このテヌータ・リッルミナータ・テバヴィオ・バローロ2007は、バラ、スミレのような香り、味わいは、シナモン、クローブ、バニラ、赤い果実などを感じます。少し時間がたつと、ナツメグのようなスパイス感が出てきます。余韻は長く、赤い花と甘草のニュアンスを感じます。
今回、お料理にも黒コショウやナツメグなどのスパイスを入れましたが、ひき肉の臭みを取るという意味と、ワインに寄せるという2つの意味があります。
ぜひ作ってみて、ワインと一緒にお楽しみください。
ソムリエ協会の試験を受験される方は、アカデミー・デュ・ヴァンのワインショップ「 カーヴ・ド・ラ・マドレーヌ」でワインを探すのもお勧めです。
4 食後はチーズ
日曜日なので、食後にチーズも出しました。
この日は、「ボワゼ」(Boissey)という、牛乳製のウォッシュチーズ。
ミルクのコクとはっきりした牧草の香り。 玄人向けだと思います。
同じ産地のカルヴァドス(リンゴの蒸留酒)やロワールの赤ワインが合うと説明されています。
カルヴァドスは合うような気がしますが、赤ワインはどうかな・・・?
バローロで試してみましたが、牧草の香りが強くたちすぎて、これはあまり合う気がしません。
そこで、ウィスキー(Glengoyne)を炭酸で割りました。
合います。これは合うと思います。
ウィスキーからくる、豊かな麦、オーク、りんごなどのアロマがチーズの牧草の香りを包んでくれるような感じです。
カルヴァドスが合うと説明されているのは、ここで分かりました。
チーズもおいしくいただけて、大満足です。