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1 The mercat cross
セント・ジャイルズ大聖堂(St Giles' Cathedral)を出て、目の前のハイ・ストリートという通りを東に向かいます。
すると、大聖堂のすぐ隣で、なぞのモニュメントを発見。
これは「mercat cross」といいます。「mercat」はスペルミスではなく、スコットランドの綴りで、市場を意味する「market」と同じ言葉です。
そして、「market cross」とは、むかし、市場に建てられた十字架型の建物のことをいいます。
歴史的には、君主、司教、男爵が、定期的にマーケットやフェアを開催する権利を認めたことを示す権威の象徴として世俗的な役割を果たし、かつ、都市の繁栄を示すものでもありました。
「mercat cross」は、スコットランド王国が独立した1707年以前から使われていますが、その後、伝統的な建築様式である十字架を用いた建造物や、集落の中心を示す機能を持つ建造物にも緩やかに用いられるようになりました。
文献には、どの町や村のものであれ、単に「the cross」と記されていることが多いようです。
現在、スコットランドには約126の現存する「mercat cross」が確認されていますが、後世の模倣品も含めればさらに多くの「mercat cross」が存在します。
2 アダム・スミス
「mercat cross」のすぐ隣に、アダム・スミスの像があります。
アダム・スミス(Adam Smith)は、18世紀のイギリスの哲学者、倫理学者、経済学者です。「経済学の父」と呼ばれています。経済学をやったことのある人であれば知らない人はいないというほど有名です。高校で世界史をとった人も勉強しますしね。
スコットランド生まれであるため、ここに像が建てられているようです。
主な著書に倫理学書『道徳感情論』(1759年)と経済学書『国富論』(1776年)などがあります。
3 9月でもクリスマス
9月ですが、もうクリスマスの雰囲気になっていました。
4 スコットランド政府
ホテルの近くからは、こんな重厚感ある建築物が見えます。
なんだと思って調べてみると、スコットランド政府が入っている建物のようです。