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1 ヴェネツィア(Venezia)
「ヴェネツィア」という地名は、日本人でも聞いたことがある方が多いと思います。
「ヴェネツィア」と聞いて、おそらく多くの方は、いわゆる「水の都」のヴェネツィアのことを思い浮かべるでしょう。すなわち、アドリア海の最深部、ヴェネツィア湾にできた潟(ラグーナ)の上に築かれた、運河が張り巡らされた水の都のことです。
なお、自治体(コムーネ)としてのヴェネツィア市(Comune di Venezia)は、ヴェネタ潟の島々のほか、本土側も含んでいます。
ここでは、「ヴェネツィア」というときは、水の都のヴェネツィアの意味で用います。
ヴェネツィアは島全体が小さい島々からできています。その真ん中を全長約3キロにおよぶ逆S字形の「カナル・グランデ(Canal Grande、大運河)」がヴェネツィアの北西から南東へ、市街を2つに分けながら流れています。
島々と本土は、鉄道と車道からなる「リベルタ橋」で結ばれ、ラグーナの外側の長い砂州や海岸の防波堤がこの街を海から守っています。
150超の運河が177の島々を分け、運河には約400本の橋がかかっています。
街内部の道は、迷路のように狭くて曲がりくねっており、自動車、自転車は入れません(ベビーカー、車いすはOK。)。
自動車は、本土を結ばれているリベルタ橋を渡ってすぐのところにある「ローマ広場」の駐車場に置いて、島内を徒歩か船舶で移動することになります。
ヴェネツィア内で、何世紀もの間輸送を担っていたのは、ゴンドラ(gondola)と呼ばれる手漕ぎボートです。今は水上バスやフェリーが市民や貨物を運んでいますが、昔ながらのゴンドラは、今は観光客を載せて生き残っています。
また警察消防などの救急関係も、船舶を用いてその業務が行われています。
このように、水上交通がヴェネツィアの要であったことから、運河に面した玄関を持つルネッサンス様式やゴシック様式の宮殿も多く見られます。
また、中心部のサンマルコ広場にあるサンマルコ寺院は、ビザンチン様式のモザイクタイルで知られ、鐘楼からは街の赤い屋根の景色が一望できます。
ヴェネツィアは、1987年、世界遺産(文化遺産)に「ヴェネツィアとその潟」として登録されました。
ヴェネツィアの歴史については、塩野七生さんの「海の都の物語」がお勧めです。過去記事にリンクを貼っていますので、ご興味がある方は、そちらもご覧ください。
また、おなじく塩野七生さんの「小説イタリア・ルネサンス」もお勧めです。 ちょっとミステリっぽい要素があり、その世界にぐいぐい引き込まれます。
最近では、宝塚歌劇団で、「ヴェネチアの紋章」というタイトルで上演されたのが、記憶に新しいところです。
2 ヴェネツィア街歩き
アドリア海を一周した船は、朝の早い時間にヴェネツィアの港に戻ってきました。
向こう側に、旧市街っぽい赤い屋根の建物が見えます。
まずは、観光に邪魔なスーツケースを預かってもらうため、ホテルに向かいます
「AI REALI」というホテルです。
ロビーの奥には、運河に面した玄関があります。
あとで部屋にはいれることになりますが、ここで宿泊した部屋もご紹介します。
ホテル内の解放されているところも見学しました。
立派なお屋敷です。
ホテルの外に出てみましょう。
うわさ通り、小さな運河が張り巡らされています。
有名な「リアルト橋」に来ました。
ここで「ヴァポレット」という水上バスに乗ってみましょう。
「アッカデーミア橋」から「サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂」が見えます。
「サン・マルコ広場」に到着しました。
夜のヴェネツィアもご紹介します。
闇に浮かぶマスクが何とも言えません。
これで、2016年のアドリア海クルーズの連載は終わりますが、これまでいろんなところに旅した記録を書き溜めています。
よろしかったら、下のリンクからトップページに行って、擬似旅行を楽しんでいただければ幸いです。