- 1 ポイヤック(Pauillac)へ
- 2 シャトー・マルゴー(Château Margaux)
- 3 シャトー・ローザン・ガシー(Château Rauzan Gassies)
- 4 次はいよいよ・・・メドックマラソン
1 ポイヤック(Pauillac)へ
(1) ランチ
ポイヤックはジロンド川に面した街であり、前回記事で書いたランシュ・バージュからとても近い距離にあります。
ランチ休憩と、翌日のメドックマラソンのスタート地点の下見のために、車はいったん北東に向かい、ポイヤックに寄りました。
(2) 第30回メドックマラソンの会場
でかいボルドーワイン型の風船が目立っています。
明日、このあたりからスタートします。
2 シャトー・マルゴー(Château Margaux)
ランチの後、ポイヤックから南に向かい、メドック格付け1級のシャトー・マルゴーに行きました。さすがに、中には入れませんでしたが、あの並木道を歩き、門の前に行き、シャトーを拝むというだけでも、ワイン好きにはたまりません。
シャトー・マルゴーは、1855年の格付け当時から第1級に格付けされた大変高貴なワインであり、「ワインの女王」と呼ばれるボルドーワインの中でも、シャトー・マルゴーは「最も女性的なワイン」といわれています。
マルゴーは、2006年からカベルネ・ソーヴィニヨンの比率を高めており、新樽比率も100%となっています。また収穫においても選果をさらに厳しくし、ファーストに使われるブドウは全体のたった35%程度です。
1級であるだけでなく、そのような厳しい栽培を行っているだけあって、若いうちはタンニンがとげとげしく、飲み手を寄せ付けない気難しさがあり、飲み頃を迎えるまでに時間を要します。
しかし、長期の熟成を経ると、うっとりとするような滑らかな舌触り、そして豊かな風味が現れてきます。
下にファーストとセカンドを順にご紹介します。
私は、幸運にも、ファーストの1979年を、2015年ころに、2時間くらいかけて飲む機会を得ることができました。それは、時間が経つごとに、ほかのワインにはないような様々な変化をして、まるで、長い物語を読んだような印象を覚えた記憶があります。
さて、少し南西に向かい、マルゴーと隣接する、格付け2級のローザン・ガシーを訪問するとしましょう。
3 シャトー・ローザン・ガシー(Château Rauzan Gassies)
(1) 畑の分割、不遇の時代から復活への歴史
ローザン・ガシーの隣には、ローザン・セグラ(Château Rauzan-Segla)があります。
もともと1つの畑だったのですが、相続や結婚などを経て、1763年、シャトー・ローザン・セグラとシャトー・ローザン・ガシーが正式に分割され、今日に至っています。
ローザン・ガシーは1855年の格付けで2級に選ばれましたが、その後の評価はあまり高くありませんでした。特に、80年代~90年代は専門家の間でも評価は低く、不遇の時代でした。
しかし、1998年、ローザン・ガシーは、マルゴーで村ありながら、女性的な華やかさや柔らかさよりも、カベルネ・ソーヴィニヨンによる重厚な味わいを前面に押し出すというスタイルを確立していきます。
(2) 土壌と醸造
所有面積は約28.5ha。土壌は砂利と砂が中心の沖積土です。このボルドー左岸特有のジロンド川がもたらす堆積土壌は、カベルネ・ソーヴィニヨンにとって理想的な土壌です。
作付比率は、カベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー25%、カベルネ・フラン5%、プティ・ヴェルド5%。平均樹齢が約35年だそうです。選果は2回行われます。
また、収穫では、半分程度は機械が用いられており、ブドウの品質を維持しつつ、同時にコストも抑えおります。
発酵はステンレスタンクを用いて26~28℃で行います。
その後、平均で14~18か月の熟成を行います。新樽比率は年によって変動はあるようですが40%前後です。新樽比率については、過去記事で若干説明しております。
(3) やっぱり訪問の最後はテイスティング
まってました。
美しい絵画が飾られた部屋でのテイスティング。貴族になった気分です。
ファーストとセカンドを順にご紹介いたします。
4 次はいよいよ・・・メドックマラソン