Travel, Gourmet, Wine & Sake

ワインと日本酒の有資格者がオススメする名所と美食の旅。イエメシ(おうちごはん)とワインのペアリングも。

フランス・ボルドー2014-10 グラーヴのブドウ畑へ

 

1~3はこちら

tralco.hatenablog.com

 

4 シャトー・スミス・オー・ラフィット(Château Smith Haut Lafitte

Château Smith Haut Lafitte

このウサギがいる道からシャトーに向かいます。

(1) 歴史

シャトーの歴史は1365年、ボスク家がこの地でブドウ栽培を始めたことから始まります。

その後18世紀に、スコットマン・ジョージ・スミス氏がシャトーを購入します。現在のワインの名前に入っている「スミス」はこの方の名前が由来です。

1990年、現オーナーであるフロランス(Florence)&ダニエル・カティアール(Daniel Cathiard)夫妻が経営を引き継ぎます。夫妻は、有機肥料環境保全型のワイン造りなど、ユニークな技術を確立し(1995年にはシャトー内に樽製造所も造られました。)、スミス・オー・ラフィットは、名実ともにボルドートップクラスのワイナリーとして、愛好家の垂涎の的になっています。

Château Smith Haut Lafitte

2014年9月。もうすぐ収穫です。

(2) 醸造設備

特筆すべきは、スミス・オー・ラフィットは、自社で樽を製作している数少ないシャトーの1つ、ということです。その他に自社で樽を作っているシャトーを挙げるとすれば、ラフィットマルゴーオー・ブリオンペトリュスなど錚々たるシャトーであることからすると、スミス・オー・ラフィットのレベルの高さがお分かりいただけると思います。

オー・ブリオンの樽工場については、過去記事をご覧ください。

tralco.hatenablog.com

 

スミス・オー・ラフィットの工場では、年間に使用する量の3分の2に相当する、約450樽くらいが作られています。

Château Smith Haut Lafitte

樽の周りに金属の輪を取り付ける機械

残りの3分の1外の樽工場から購入するそうです。外の樽も使う理由は、工場によって焼き付けの方法が少しずつ違うことを利用して、香りや味わいの複雑さを得るためなんだそうです。

Château Smith Haut Lafitte

焼き具合によって、色が違います。

(3) ワインの味わい

① 赤ワイン

ヴィンテージによって若干の違いはあるものの、ブラックベリープラム黒系果実のアロマに、タバコのようなスモーキーなニュアンス。

果実味は凝縮感があり、酸味はおだやか。

ブレンド比率は、カベルネ・ソーヴィニヨン60%程度で、次いでメルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドが使われています。 熟成期間は新樽比率60%のフレンチオーク樽で18か月間

② 白ワイン

ヴィンテージによって若干の違いはあるものの、グレープフルーツアプリコットなどの果実のアロマ。貝殻のようなミネラル感トロピカルフルーツのような果実味があります。 ブレンド比率はソーヴィニヨン・ブラン90%程度で、そのほかセミヨン、 ソーヴィニヨン・グリが使われています。

(4) テイスティングルーム

最後は、おいしくいただきました。が、ホテル併設のレストランでも、お得にいただけますスミス・オー・ラフィットをお食事と一緒に頂ける機会はめったにないので、もちろん、ディナーでも注文しました。

Château Smith Haut Lafitte

テイスティングルームの内装もセンスが光っています。

Château Smith Haut Lafitte

日が暮れるとこんな感じです。

5 シャトーの周辺はどんな感じ?

ホテルに無料のレンタサイクルがあるので、自転車で周辺を回ってみました。

どこまでも続くブドウ畑を眺めながらのサイクリングは、とても気持ちが良いものでした。

Château Smith Haut Lafitte

ブドウ畑の間を風を切って走る。

Château Smith Haut Lafitte

ちょっと休憩。

少し走ると、林が見えてきて、その中に「Château le Thil」の看板が。

どうやら、ここも「Les Sources de Caudalie」が関係するホテル兼ワイナリーのようです。

Château Smith Haut Lafitte / Le Thil

Château Le Thil

6 さいごに

メドックラソンに、シャトー訪問など、まさにワイン漬けの日々で、ワインラバーとしてはこれ以上ない最高の日々でした。

ワイナリー訪問は、その他の地域でもやっているので、また折を見てブログにまとめたいと思っています。

飛行機からボルドーを見下ろす。

ボルドー、ありがとう。

 

 

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