1 シャトー巡り(とメドックマラソン)の申込方法
日本からメドックマラソンに出場するためには、最も手っ取り早いのが、日本のツアー会社に申し込み、航空券からマラソン出場の手続きなど、もろもろをやってもらう、という方法です。
しかし、中には私たちのように、現地集合で構わない、前後の行動は自分たちで自由に決めたいという方もいると思います。このニーズに合っていたのが、「トランスネーション 」という会社でした(今はサービスが変わっている可能性がありますのでご注意ください。)。
「トランスネーション」で申し込んだ内容は、メドックマラソンのほかに、その前の数日のシャトー巡りとその間のホテルのみで、あとは現地集合現地解散という自由度の高い(別の言い方をすれば集団行動が苦手な私たち向け。)ツアーでした。
ボルドーのシャトーについては、次の本が良くまとまっていると思います。フルカラーで、眺めているだけでも楽しいです。
2 シャトー・シュデュイロー
さて、この日は、待ちに待ったシャトー巡り。
1つ目はシャトー・シュデュイロー(Château Suduiraut)です。
(1) 貴腐ワイン
ここは、貴腐ワインで有名なソーテルヌ地区の中で、最も知名度の高いシャトー・ディケム(Château d'Yquem)に次ぐレベルといわれています。
貴腐ワインとは、極めて糖度の高いブドウを原料に造られた甘口ワインのことを言います。このブドウは、もとは一般的なワインに使われるブドウと同じですが、ボトリティス・シネレア菌(貴腐菌)というカビがブドウの果皮に付着し、菌糸が侵入して果皮の組織が破壊され、ブドウの中の水分が蒸発していくため、糖度が高くなるというわけです。
(2) シャトーの中へ
さて、シュデュイローの正門を抜けると、貴族の邸宅のような建物が現れます。
ちなみに、少し離れたところからだと、となりのシャトー・ディケムの建物が見えます。
建物に入りましょう。入口でここがどんなシャトーかの説明を受けます。
いろんな生産者を訪問して分かりましたが、みなさん、ご自身のシャトーに誇りをもっていて、熱く語ってくれます。
入り口には、水分が蒸発したブドウの写真が飾られています。
(3) 作付けしているブドウ品種
このシャトーで作付けしているブドウ品種は、セミヨン約90% ソーヴィニヨン・ブラン 約10%だそうです。
(4) 発酵と熟成
中に案内されると、ステンレスタンクが並んでいます。
収穫されたブドウは、まずは地下にあるタンクに移されます。不純物を沈殿させた後、上澄みだけをステンレスタンクに入れて、発酵を始めます。その後、樽、ステンレスタンク、樽という順序で移し替えて、発酵と熟成を行うようです。
不純物を沈殿させることを、デブルバージュ(Débourbage) といいます。ソムリエ試験やワインエキスパート試験ではよく問われる用語です。
(5) 美しい裏庭
一旦外に出ます。裏庭ですね。ヴェルサイユ宮殿(Palais de Versailles)を設計したアンドレ・ル・ノートル氏(André Le Nôtre)が設計したそうです。美しい。
(6) テイスティングと買い物
最後は、テイスティングと買い物。
この時は1976年を購入しました。
帰国後しばらく経って開けました。
黄金に輝き、琥珀を思わせる色、黄色い花、アプリコットや黄桃のはちみつ漬けのニュアンスが感じられ、心地よい余韻が長く続きました。
黄色い果実のケーキ、チョコレートのほか、ロックフォール(Roquefort)などのブルーチーズとも合うように思います。
3 次はサン・テミリオン
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